はじめはどうにもカラー写真がうまく出来ず、逃げるようにモノクロ化していた。本当はカラーにしたいのにうまく色がだせず、個展でも色の統一が出せない始末。
デジタルでモノクロは入門としては比較すれば簡単であると思う。モノクロ化もチャンネルミキサーやLab変換などを覚えればそれなりのものはプリントとして製作できる。
でも自分の場合はやはり「逃げ」であった。
自分が試行錯誤してバイパスブリーチ的な色合いのレタッチと局紙の組み合わせに行き着いたのはつい2年くらい前である。どうにか色々自分で何枚もプリントしてようやく最近デジタルカラーを満足いくレベルでコンスタントに出せるようになった。
銀塩の時は自宅でカラーも焼いていたが、デジタルカラーは奥が深い。
最近写真展を見てまわってデジタルが随分増えた。しかしそれに比例して、自分のカラーに責任が伴わない作品も乗算的に増えているように思える。
作家として写真展を行うのであれば最低限そこはクリアして欲しいと思うのだ。ウェブの台頭が原因か何かは分からないが、本質的にはデジタルであろうが銀塩であろうが職人的なナニカは存在する。
そこに真摯に向き合ってこそデジタル写真の存在は存続するのだと思う次第である。
2016/04/25
©Sho Niiro /新納翔
CV
1982 Born in Yokohama, Japan
2001 Graduated Azabu high school
2002 Enter Waseda Univ. and major in applied physics
2006 Drop out Waseda Univ.
2009 Participated a Gallery Niepce (-2010)
2012 Teach how to make a digital print as a teacher at Kawasaki city museum
and more (website)